ランドセルのベルトは超重要!選び方とトラブルの原因対策マニュアル

ベルトおすすめランドセル ランドセルの豆知識

背負い心地重視なら肩ベルトや背カンのチェックは必須!

子供を6年間しっかりサポートするのに重要なのは肩ベルトと背カン。ランドセルメーカーによって長さや形状はさまざまです。子供に合っていないベルトや間違った調整は、背負ったときに痛がる原因にもなります。

そこで、肩ベルトや背カンの作りの違いを徹底比較。子供に合ったランドセル選びのポイントも紹介します。購入後も安心!万が一、子供が痛がったときの原因や対処法も教えます。肩ベルトの気になることをすべて解決しちゃいましょう!

購入後も快適!子供に合った肩ベルトや背カン選びのポイント

6年間、背負い心地を維持するために必要な肩ベルトと背カン選びのポイントを紹介します。6つのポイントでチェックも簡単です。

肩ベルトは子供の体格や成長を考えた長さを選ぶ

体格が良い子や両親の身長が高い子はベルトが長めのタイプ、小柄な子や女の子は想定身長が160~170cm程度のものを選ぶなど、子供の体格や6年間でどの程度成長しそうかを考えてみましょう。

ベルトの長さはメーカーによって違い、メーカーごとに子供が成長する想定身長をもとに作られています。男の子の平均身長の160cmが想定身長としているメーカーもあれば、180cmを想定して作っているメーカーもあるので、事前にチェックしておくことをおすすめします。

ベルトの穴の数は8個がおすすめ

ベルトの穴の数はできるだけ多いものを選ぶのがおすすめです。3~4cm間隔ごとに8段階調整できるものがほとんどですが、モデルによっては穴の数が6個や7個のものもあります。穴の数が多いほど、肩ベルトの長さ調整の自由がきくようになります。

裏のパッドが広めで体に合ったベルト幅を選ぶ

肩ベルトの作りが表革よりも裏側のパッド部分が広くなっているものを選びましょう。本革でも人工皮革でも革の断面は硬く、裏革の幅が小さいと成長していくうえで体に食い込んでしまう可能性があります。

ベルトの幅は、小柄な子や女の子は通常の幅でも十分ですが、体格がいい子や身長が高くなりそうな子は幅が広めのタイプのほうが、大きくなったときに肩に負担が掛かりにくくなります。

もともとベルト幅を広めの設計にしているメーカーもあれば、通常幅のモデルと幅が広めのモデルの2種類を出しているメーカーもあります。

金具が当たっても痛くない素材や形状を選ぶ

肩ベルトの留め具は、体に当たっても痛くない素材や形状を選ぶのがおすすめです。現在はメーカーでもさまざまな工夫が取り入れられ、背負ったときに脇腹に金具が当たるのを防いでくれる形や素材を導入しています。

ベルト裏のクッションに厚みがあるか確認

ベルト裏のクッション部分も厚みがあるかをしっかりと確認しておきましょう。背負ったときに肩は一番負担が掛かる部分です。荷物が重い場合、クッションが薄いと重みや革の硬さが肩に伝わりやすくなります。実際に見に行って、厚みがどのくらいあるのか触れて確かめるようにしましょう。

子供に合った背カンを選ぶ

体にフィットしやすいのはベルトが立ち上がる作りの背カンですが、体格によっては立ち上がり部分が合わないこともあります。合わない場合は従来の背カンで作られたランドセルを検討しましょう。実際に子供に背負ってもらい、立ち上がりベルトが体に合っているかを確認しておくのがおすすめです。

メーカーごとの肩ベルトや背カンの違いを徹底比較! 

肩ベルトや背カンがメーカーごとにどんな違いがあるのかを比較してみました。

肩ベルトの長さを比較

ベルトの作りの中でも長さは、想定身長の違いからメーカーごとにかなり異なってきます。

萬勇鞄 鞄工房山本
ベルトの長さ:約77cm ベルトの長さ:約70cm

萬勇鞄は想定身長を180cm、鞄工房山本は170cm程度の人を想定として作られたランドセル。背負う子供の体格にもよりますが、想定身長が10cm違うだけでもベルトの長さは約7cmもの違いがあります。

ベルトの長さが足りないといったトラブルを防ぐためには、子供の体格や成長を考えて選びましょう。

肩ベルトの穴の数を比較

肩ベルトの穴の数は、どこのメーカーも3~4cm間隔で8段階(穴の数が8個)のものが多いですが、メーカーによっては7段階のランドセルもあります。

フィットちゃん通常モデル セイバン
7段階調整(穴の間隔は3~4cm) 8段階調整(穴の間隔は3~4cm)

穴の数が1個少ないことにより、体格にもよりますが3~4cm程度の調整ができなくなります。この時期の子供の身長は一気に3~4cm伸びることもあるので、穴の数は多いものを選ぶようにしましょう。

もっと自在に調整をしたいという人におすすめなのは、ハネッセルランドセルです。

ハネッセルはラチェットアジャスターで45段階調整が可能です。1段階ずつの間隔も狭いため、微調整しやすく、調整もアジャスターを動かすだけなので簡単なことから人気があります。

肩ベルトの幅を比較

肩ベルトの幅もメーカーや同じメーカーでもモデルによって異なってきます。

フィットちゃんは、通常の肩ベルト以外に幅と長さがあるワイド&ロングタイプの肩ベルトを特別仕様としているモデルもあります。

通常の肩ベルト ワイド&ロングタイプ

通常の肩ベルトと比べてワイド&ロングタイプは、幅が約3mm広く、長さが約3cm長くなります。肩ベルトの幅も子供の体格や成長のことを考え、小柄な子や女の子は通常のベルト、体格のいい子や身長が高くなりそうな子は幅広なタイプを選ぶのがおすすめです。

肩ベルトの金具の素材や形状を比較

肩ベルトを通す留め具も従来の金具タイプもあれば、体に当たらないよう工夫された形状、当たっても痛くないような素材を使用したタイプもあります。

  鞄工房山本 セイバン 池田屋
 
留め具 通常の金具パーツ ひねりを加えたプラスチック素材の留め具パーツ 留め具にギボシベルトを採用
メリット
  • 丈夫で壊れにくい
  • 脇腹に当たりにくい形状
  • 脇腹に当たりにくい素材と形状
  • ピンがないため洋服が破れたり、ケガをしたりということがない
デメリット
  • 脇腹に当たって痛みが出る可能性がある
  • 穴に通すピンに引っかけて洋服が破れる、ケガをすることも
  • プラスチック製なので、金属製に比べると耐久性は落ちる
  • 穴に通すピンに引っかけて洋服が破れる、ケガをする可能性がある
  • ピン付きの留め具と比べ、穴の部分が劣化する可能性がある

必ずしも従来の金具パーツで痛みが出てしまうわけではありませんが、子供の成長を考えたときに留め具パーツでトラブルが起こりにくいのは池田屋のギボシベルト。肩ベルト部分はギボシが外れにくいよう穴もキツめに作られているので、耐久性も高く安心です。

背カンの作りを比較

背カンのタイプも、従来の立ち上がっていないタイプと背負い心地とフィット感を考えてつくられた立ち上がったタイプの背カンがあります。

鞄工房山本 萬勇鞄
従来の立ち上がっていない肩ベルト 背カンの構造によってベルトを立ち上がらせる

従来の立ち上がっていない肩ベルトは、使い続けることで徐々に馴染み、子供の体に合わせてフィットしてくれるタイプ。

立ち上がりベルトは、すでに背負いやすいように形がつくられているため、最初からフィット感があります。体格によっては立ち上がりベルトが合わない場合もあるので、背負ってみて合わない場合は従来の背カンで作られたランドセルを選ぶのがおすすめです。

ランドセルを背負うと子供が痛がる原因と対策

ランドセルを背負わせると子供が痛がりはじめる……その原因は肩ベルトと背カン!痛みが続くと子供もストレスを感じたり、背負うのが苦痛に感じたりしてしまいます。原因と対策を知って、しっかり対処してあげましょう!

肩ベルトの長さが子供の体に合っていない

肩ベルトの長さは、短くても長すぎても痛みが出る原因になります。背負ったときに子供が窮屈そうに感じている場合、体にベルトが食い込むことがあります。

ランドセルにすき間が空くくらい長い場合も、ランドセルの重みで後ろに引っ張られてしまうため、肩や腰に負担が掛かり、痛みが出てしまうことがあります。

肩ベルトは、ランドセルの一番高い部分が肩と同じ高さになるように調整しましょう。高すぎても低すぎても痛みが出る原因に。肩と同じ高さになる位置でベルトを通し、ランドセルが垂直になっているかもチェックしてあげましょう。

肩ベルトの通し方

届いたときのランドセルは、ベルトの型崩れ防止のため梱包時に通常とは異なる通し方をしています。肩ベルトの正しい通し方を改めて確認しておきましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=97mz1N-m_Ss

  1. 届いた状態はベルトが逆に組まれているので、下ベルトを半回転させる
  2. ランドセルの背面を上に向けて指差し(金具)に通す
  3. 穴の位置は背中とランドセルがすき間ができないところに入れる
  4. 余ったベルト部分を指差しに入れる

たったの4ステップで通し方は簡単!正しい位置のチェックもできますよ。

肩ベルトが硬い

本革、人工皮革どちらも丈夫で硬さがあることから、新品のときは特に違和感や痛みを感じることが。使い続けることで革が馴染んでくるまでの期間に起こることが多いです。子供がランドセルを背負い慣れていないことでも、痛がることがあります。

新品のベルトが硬くて子供が痛がる場合は、革を手で揉んでほぐしてあげます。それでも痛みがあるというときは、肩パッドを利用するのもおすすめ。肩ベルトを覆ってつけるので、クッション性もあがります。

<まもるちゃん ランドセル用肩パッド>

  • サイズ(外寸):約 50×200mm
  • カラー:アカ、ピンク、ベージュ、ブルーなど
  • 価格:1,404円(税込)

メッシュ素材を使用していて、夏でも安心!肩が当たる部分は、特殊構造でメッシュ素材を二重にしているのでクッション性も高い肩パッドです。

服の厚みによって肩ベルトの調整をしていない

夏場は薄着、冬場は厚着になるため、ベルトが長すぎたり短すぎたりしてしまうことが原因です。夏場は特に薄着になるので、ベルトがいつも以上に体に当たりやすくなることからも痛みが出やすくなることがあります。

1シーズンごとに、ランドセルの位置を調整してあげるのがおすすめです。シーズンごとに羽織る服の厚みは異なってくるので、子供に快適な通学をさせてあげるためにもこまめに調整をしてあげましょう。特に夏と冬は必須です!

なで肩ややせ型

なで肩の場合、ベルトが正しい位置からずれてしまうことが痛みの原因です。やせ型の場合はなで肩とは原因が異なります。肩ベルトを正しい位置につけていても、ベルトが骨に当たってしまうことが原因で痛がることがあります。

なで肩とやせ型には、それぞれ便利グッズを使うことによりトラブルの予防や痛みの軽減をすることが可能です。

なで肩にはチェストベルトがおすすめ

なで肩の場合は、チェストベルトを利用しましょう。背負ったときに痛がるのは、正しい位置で背負ってもベルトがずれることによる摩擦やベルトの付け根部分が背中に当たることが原因。

チェストベルトは左右の肩ベルトがずれてしまわないよう、胸の位置で固定するアイテム。正しい位置からずれてしまわないようサポートしてくれます。

<ふわりぃチェストベルト>

  • サイズ:幅/約2cm、長さ/約21~33cm(調整可能)
  • カラー:ブラック、ビビッドピンク、ピンク、サックスなど
  • 価格:2,160円(税込)

ランドセルを背負ったときもバックルはワンタッチで簡単!長さ調整が可能なので、子供の体に合った長さに調整することができます。リュックにも使用できるのが嬉しいポイント。

やせ型には肩パッドがおすすめ

やせ型の子供には、クッション性の高い肩パッドがおすすめ。ベルトが骨に当たるのをパッドが守ってくれます。新品時は革が硬いことが原因で痛みが出ることもあるので、ランドセル購入時に一緒に検討してみるのもいいですね。ベルトの裏のクッションが厚めのモデルを選ぶのもおすすめです。

背カンの作りが合っていない

ベルトの立ち上がり部分が子供に合わず、体に当たることが原因で痛がることもあります。

従来の背カンが肩に負担を感じやすいという意見から、背カンの構造に工夫を加え、立ち上がりベルトができました。新品の頃からフィット感が得られるのが特長ですが、子供の体格や骨格によっては合う、合わないが出てくることもあります。

立ち上がりベルトが合わない場合は、従来の背カンタイプのものを選ぶようにしましょう。

ランドセルのベルトトラブルに関するQ&A

肩ベルトの気になる疑問はここで解決!購入前も購入後も知っておくといざというとき安心ですよ!

ベルトの長さが足りない…延長や交換はできる?

肩ベルトの延長や長いものへの交換は、ほとんどのメーカーが対応してくれます。ただし、有償での対応が多いため、ランドセル購入時に体格や子供の成長を考え、肩ベルトの長さも含めたランドセル選びをしておくことをおすすめします。

ベルトが切れてしまったときはどうすればいい?

ランドセルを購入した店舗に持っていく、もしくはメーカーに電話して郵送するといった方法で修理依頼をしましょう。 

購入時や購入後に気をつけておきたいポイント
  • 修理の際に代替ランドセルを用意してもらえるかどうか
  • 修理依頼をする際に保証書が必要かどうか。必要な場合は保管をしておく

ベルトが切れたときや長さが足りないときに6年保証は使える?

故意ではない破損の場合は6年保証で修理をすることが可能です。肩ベルトの破損は、ランドセルの修理依頼でもっとも多いトラブル。故意による破損の場合は保証が使えないので、普段から大切に扱うようにしましょう。

ベルトの延長依頼する場合は、ほとんどのメーカーが有償で行っています。

肩ベルト以外が原因で痛みが出たりすることはある?

まれに背カンの素材や作りで金属アレルギーが出た、髪の毛がはさまるといったトラブルがあります。持ち手の位置や大きさによっても首に当たって痛がることもあるようです。

各トラブルの対策

<金属アレルギー対策>

  • 肌が弱い子やアレルギーを持っている子は、背カンがチタン製のものや強化樹脂を使ったものを選ぶ
<髪の毛の巻き込み防止>
  • ランドセルと背中にすき間ができないよう、ランドセルの調整をしてあげる
  • ヘアアレンジをしてあげる
  • 背カンは可動式ではなく固定式にする
<持ち手が首に当たる>
  • 購入前に背負ってみて、持ち手が首にあたっていないかをチェック
  • 持ち手の素材が硬い革ではなく、柔らかい素材のものを選ぶ
  • 持ち手のついていないタイプのランドセルを選ぶ

子供に合ったランドセルで通学も楽しい時間に!

背負い心地を重視したランドセル選びはとても簡単!6つのチェックポイントを事前に確認するだけで、子供の体格や成長に合わせたランドセルを選ぶことができます。

痛みが出てしまう原因や対策を知っておけば、万が一子供が痛がったときもすぐに対処することができ、子供がランドセルを背負うことに対するストレスも軽減できます。

子供がランドセルを使ううえで、肩ベルトはとても重要な部分。正しい調整方法や対処法をマスターして、6年間楽しい学校生活を送らせてあげましょう!