ランドセルの重さはやっぱり重要?上手にランドセルを選ぶ方法
ランドセルを選ぶ際、ランドセル自体の重さはどの程度考えたらよいのでしょうか?
とにかく軽いものを選ぶのがよいのでしょうか?
実は、ランドセルの重さだけが重要ではないのです。
大切なのは「負担を軽減する工夫・対策」がされていること。
今回は、ランドセルに使われている素材や作り方による重さの違い、そして選ぶポイントなども詳しく解説します。新1年生のランドセルの中身も大公開!
さらに人気メーカー各商品の重さを素材別に比較しながら、背負いやすさに着目したおすすめの商品も紹介していきます。
成長期の子どもに優しい最適なランドセルを見つけるお手伝いいたします!
ランドセルの重さはどのくらいなの?
子どもたちの背中に背負われているランドセルを見て「ランドセルが大きく見えるな~。子どもたちが小さいからそう感じるのかな」と思ったことはありませんか?
これって本当に気のせいなのでしょうか?
今のランドセルの大きさや重さについて見ていきましょう。
最近のランドセル平均的な重さは約1,200g
2018年に発売された(2019年度入学用)ランドセルの平均的な重さは1,100~1,200g程度です。大きさについては、ランドセル工業会*で「大マチ部分の内寸が縦(深さ)31cm程度、横(幅)23cm程度」と定められており、この規定に沿うものが流通しています。
最近主流となりつつある「A4フラットファイル対応」サイズは、縦31cm×横23cmなので、この大きさがおおむね標準的と考えてよいでしょう。
実はランドセルの重さはこの30年間でさほどの変化はありません。
ただ、大きさには変化がありました。
パパママ世代やそれ以前の教材・プリント類はB5サイズが主流だったので、ランドセルの大きさも今よりひと回りくらい小さかったのです。
「脱ゆとり教育」を目指した2011年度の学習指導要領の改訂によって教科書や副教材類のページ数が増えるとともにサイズも大きくなりました。これに対応するためにランドセル自体が大きくなったわけです。
「大きくなったけれど重さはあまり変わっていない」というのは、ランドセルの部品類や内部の補強材の材質などが軽くてより丈夫なものが開発されていることや、補強の仕方・作り方の工夫によるところが大きく、ひとえにランドセルメーカーの技術が進化しているということなんですね。
* ランドセル工業会http://www.randoseru.gr.jp/about/hoshou.html
1年生が毎日背負うランドセルに入れるもの全部見せ!
新1年生はランドセルにどんなものを入れて通学するのでしょうか?
一般的な内容(教科書、ノート、筆記用具など)の大きさと重さを計測してみました。
内容物 |
大きさ |
重さ |
---|---|---|
筆箱(マグネット式箱型) |
24cm×9cm×3cm |
約300g |
教科書(4冊) |
B5・A4・その他 |
約300g×4冊 |
ノート(4冊) |
B5・A4・その他 |
約200g×4冊 |
副教材(ドリルなど3冊程度) |
B5以内 |
約200g×3冊 |
連絡袋(手紙や連絡帳を入れるソフトケース) |
A4サイズ |
約200g |
給食袋(ナフキン・コップ・歯ブラシ・マスクなど) |
20cm×15cm程度 |
約100g |
合計 |
– |
約3,200g |

【その他の手荷物】
今回調査をした小学校では、毎週月曜日には「月曜バッグ」という布製手さげ袋を持って登校し、金曜日に再び持ち帰ってきます。月曜バッグの中身は以下のとおり。
- 体操着袋
- 給食着袋
- 上履き袋

ランドセル自体の重さは約1,150gなので、内容物の約3,200gを加えた合計約4,350gを毎日背負って登下校していることになります。
4kgというと500ml入りペットボトル飲料8本分ですから、低学年児童にとってはなかなかの重量ですね。そして月曜日の朝と金曜日の帰りにはさらに手荷物が加わるわけです。
【このランドセルの持ち主の声(現1年生)】

1年生でもランドセルの中身は3kg以上です。学年が上がり教材が増えればどんどん重くなります。成長することを見越したとしても、小柄な体格の子どもにはあまり重すぎないランドセルを選んでおいたほうが無難です。
本革でも重くない?素材と重さの関係も進化中!
ランドセルの素材ごとの重さはどのような違いがあるのでしょうか?
ランドセルの素材 |
一般的な重さ |
---|---|
人工皮革(クラリーノ、ベルバイオ、ベルエースなど) |
約1,000~約1,200g |
牛革(ヌメ革含む) |
約1,300~約1,500g |
コードバン |
約1,400~約1,500g |
それぞれの平均的な重さを比べると、本革のほうが人工皮革よりも約100~約500g程度重いことがわかります。
最大差500gは教科書2冊分相当となるのでその差は大きいといえますが、わずか100g程度であれば背負ったときに差を感じることはほとんどないでしょう。
素材だけではなくメーカーの技術や作り方によって、本革でも軽いランドセルが開発されているのです。
【重さ比較】主要メーカー人気商品を素材別に見比べ!
現在販売されている主要メーカーの人気商品の重さを素材別に調査しました。

平均的な重さが1,100~1,200gとなりますが、1,200g以下の軽量を実現できているのは人工皮革のランドセルであることがわかります。人工皮革で1,200g以上のランドセルは、ベルバイオという素材を使用している場合が多いようでした。
また、上質な本革をほとんどのパーツに使用して作られている人気の工房系メーカーの商品は、分布図を見るといずれも重めです。
一方、本革を使用していても人工皮革とさほど変わらない重さを実現しているランドセルもあります。パーツごとに違う種類の革や人工皮革を使うなどして、強度を保ちながら軽量化するためのさまざまな工夫がされているのです。
「重さを感じさせない」のが大事!上手なランドセルの選び方
ランドセル自体の重さばかりを気にするのではなく、成長期の子どもの肩や背中・腰に負担をかけない工夫がされているランドセルを選ぶことが大切です。
具体的にはどのようなポイントを見ていくとよいのでしょうか?
「軽い=ベスト」ではない?軽すぎるランドセルのデメリット
中に入れる荷物は高学年になるほどに重くなるので、ランドセル自体は軽いに越したことはありません。
ただ、1,000kgを下回るほどの軽いランドセルはたいてい人工皮革が使われていますが、人工皮革の種類によっては耐久性があまり高くないものもあります。
ランドセルを選ぶ際には軽さだけを重視するのではなく、丈夫さや安全面、背負いやすさなどがバランスよく配慮されている商品であることを確認する必要があります。
ランドセルがいくら軽くても中に入れる教材はどの生徒も同じものです。成長期の子どもにとっては、体に負担をかけない工夫がされていることのほうが重要だということを覚えておきましょう。
背負いやすいランドセルの条件とは?
ランドセル自体の軽さだけでなく「重さを感じさせない工夫」がされているものが、背負いやすいランドセルといえます。
具体的には、
- 背負ったときに背中とランドセルがしっかり密着している
- 肩ベルト自体が十分立ち上がり上部で重さを支えて肩にフィットする
- 背あて部分に重さを分散させるような凹凸のクッション構造が入っている
【背負いやすいランドセル】口コミ高評価のおすすめ6選
背負いやすく工夫されているおすすめのランドセルを紹介します。
中村鞄製作所 馬革コードバンパステルクラシック

- カラー(4色):黒×ブルー、黒×グレー、茶×ピンク、カーマインレッド
- 価格:88,000円(税込)
- 重さ:約1,350g





つや消し加工の美しいコードバンが上品なランドセル。
シンプルなデザインでありつつも背あてやステッチにパステルカラーを配色して、子どもらしく可愛らしい人気の商品です。
本体部分には牛革、背あてにはソフト牛革、そして内張には特注人工皮革のベルエースを使用することにより、軽さと丈夫さと美しさのイイとこ取り。
6年間の修理代・送料・代替ランドセルのすべてが完全無料という手厚い保証も大きな魅力です。
【購入者の声】
池田屋 防水コードバン

- カラー(2色):クロ、アカ
- 価格:95,040円(税込)
- 重さ:約1,400g





子ども思いが詰まった背負いやすいコードバンランドセル。
可動域が広く左右自在に動く「池田屋背カン」や上下のベルトを一体でカーブさせる設計によって、肩ベルトと体が常にしっかりとフィットして重さが分散される工夫がされています。A4フラットファイルに対応しているだけでなく、二段アコーディオン式ポケットがついているので収納力も抜群。機能性と上品さの両立が支持を集めています。
【購入者の声】
羽倉 耐性牛革スタンダード

- カラー(15色):ブラック、ネイビー、ダークレッド、レッド、チェリーレッド、ディープパープル、ラベンダー、サックス、コバルトブルー、キャメル、ダークオレンジ、イエロー、パステルピンク、ダークグレー、ダークグリーン
- 価格:59,400円(税込)
- 重さ:約1,270g





確かな技術力で軽くて上質な牛革ランドセルが実現。
丈夫で壊れにくい立ち上がるタイプの「ウィング背カン」を採用しており、背負ったときに肩ベルトがしっかりと立ち上がって重さを分散させます。ランドセルと体がしっかりと密着するので重さを感じさせません。
背あてのクッション材も体に沿って厚みが調整させているので、背中や腰に負担をかけないフィット感でとても背負いやすいランドセルです。
【購入者の声】
キッズアミ フレンドリーレザー

- カラー(7色):ブラック、ブラック×レッドステッチ、ネイビー、ローズピンク、ピーチブロッサム、新チョコ、サックス
- 価格:72,360円(税込)
- 重さ:約1,310g





環境に優しい牛革エコレザーを使用した機能的なランドセル。
肩ベルトが立ち上がる「ウィング背カン」や、立ち上がる肩ベルトの形状を維持する「エコボーン」を内蔵するなど、背負いやすさに徹底的にこだわっている人気商品です。
【購入者の声】
セイバン 天使のはねクラシック

- カラー(6色):ビビットピンク、カーマインレッド、ブラウン、キャメル、マリンブルー、ブラック
- 価格:51,516円(税込)※2019年11月5日まで適用の早割価格(通常価格:57,240円)
- 重さ:約1,140g





有名すぎる「天使のはね」で背負いやすさピカイチ。
肩ベルトの根元に樹脂パーツが内蔵されていてガッチリと立ち上がるので、体感重量を感じさせません。本体底部分には「チルトプレート」が内蔵されており、ランドセルの中身が背中側に傾く工夫も。
クッション性抜群の背みね(背あて)とともに体にかかる負担を徹底的に軽減させる技術満載の子ども思いなランドセルです。
【購入者の声】
ふわりぃ グランコンパクト

- カラー(8色):エバーグリーン×ネイビー、ブラック×ロイヤルブルー、ブラック×メタリックブルー、ネイビー×ロイヤルブルー、ビビットピンク×パールピンク、サックス×パールラベンダー、スミレ×パールピーチ、ブラウン×パールピーチ
- 価格:50,544円(税込) ※オンライン限定価格(通常価格:56,160円)
- 重さ:約990g





軽くても丈夫で安心な人気のランドセルです。
約990gと人工皮革を使うランドセルの中でも最高レベルの軽量モデル。ただ軽いというだけでなく、肩ベルトが立ち上がる背カンやチェストベルトが装備されているので、背中とランドセルの間に隙間ができず、背負ったときの安定感も抜群です。
【購入者の声】
6年間使うから「背負いやすさ」にこだわるのが◎!
ランドセルを選ぶ際には、ランドセル自体の重さはもちろんのこと、成長期の子どもの体にいかに負担をかけない工夫がされているかがとても大切です。
【背負いやすいランドセルのポイント】
- 背負ったときに背中とランドセルの間に隙間ができない
- 肩ベルトの根元が十分立ち上がって重さを支え、肩にフィットする
- 背あて部分に凹凸のクッション構造が入っていて背負ったときに快適
ランドセルの中身は学年が上がるとともに多くなり、高学年では平均5kg~6kgにもなります。そのためランドセル自体が重すぎないものを選ぶことも大切です。
しかし最も重要なのは重さそのものではなく、負担を軽減する機能がきちんと備わっていること。
ランドセルメーカー各社の技術はどんどん発展しており、本革でも人工皮革と同等程度の軽さで作られている商品もあれば、人工皮革でも本革にひけを取らないような強度と美しさを実現している商品もあり、そしてそれぞれのランドセルには子どもの体のことを徹底的に考え抜かれた多くの技術が注ぎ込まれています。
メーカー各社のランドセルをしっかりと見比べて、6年間の心強いパートナーとなりうるような、お子さんにピッタリのランドセルを選んであげましょう。
重いと思ったことはない
たくさん教科書やノートが入っているときでもそんなに重くは感じない。ただ、背負うときに「よいしょ!」と少し重さを感じることはある。あとは下校のときにお友達と走ったりするとランドセルが揺れて重いなと思うことがある。でも歩いているときは平気。重いって思ったことはない。
(女の子/イオンかるすぽロマンチスト/スミレ×ベビーピンク)